2025/01/17 17:00

ちいさな粒が不規則に。
一つひとつ、表情が違うやさしいニットです。

■ニットのこと
“Guernsey Knit”
イギリス海峡にあるガーンジー島で、漁師の仕事着として生まれたルーツを持ちます。
そんなガーンジーニットの工夫に富んだデザインを、cucumuらしく編んでみました。

襟はさがりがなく、やや高めのボートネックに。
暗い海の上でもすぐに着用ができるように前後の区別がなく、高さがあることで風の侵入を防いでいました。
cucumuでは若干の前後差をつけて、着た時に立ち上がるように調整を重ねました。

脇下には三角のマチを編みました。
着用時に動くことで、つっぱったり、たるんだり、製品の形に様々な変化が起こります。
マチがあることで変化に対してバランスをとりながら、肩周りの可動域を広げました。

袖と身頃が直角に合流する直線的なデザインだからこそ調整に難しさがありました。
cucumuのニットのなかではすっきりとしたサイズ設定ですが、動きやすさから考えられたデザインであるため、着心地はゆったりとしています。

■素材のこと
オーストラリア原産のウールに、ソフトで弾力性のあるシルクネップが混ざった糸で編みました。

ネップは“節”を意味し、糸の繊維が絡んでできる不規則なかたまりです。
節になるところの多くが化学繊維を含み、天然素材でできたものは数が少ないため、素材探しからはじまりました。

本体色と違った2色の節が混ざることで表情豊かに編み上がりながら、節は小ぶりであるため、ウールのやわらかな風合いをしっかりと感じることができました。

天竺編みにすることでネップの表情がよくわかり、シンプルなデザインに糸で遊び心をもたせました。
実用性から生まれたガーンジーニットは、漁師のみならず多くの人たちから日常着として愛されていました。
日常に寄り添うニットでありたい。そんな想いも込めた一着です。